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20歳未満の飲酒は法律で禁止されています
Languedoc(Pic Saint Loup)
Esprit de Garrigue
Chateau de Lancyre
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産地:ラングドック地方、ピック・サン・ルー地区
品種:シラー、グルナッシュ、カリニャン
作柄:2016
造り手:レジス・ヴァレンティン
(シャトー・ド・ランシール)
タイプ:果実味のある赤ワイン
容量:750ml
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ラングドック地方の銘醸地の一つピック・サン・ルー(Pic Saint Loup)は中心地モンペリエから北に20キロほどの山間にあります。狼岩と呼ばれる印象的でシンボル的な岩山の周りに1300ha(東京ドーム約280個分)ほどの葡萄畑が広がります。
標高も高くセヴェンヌ山脈からの影響も受けることで寒冷な気候が特徴です。他の産地より降雨量がありながら土壌の水はけの良さと地中海性気候のおかげで乾燥している気候です。
このエリアは70年代の早い時期から品質向上を目指してきた地域でもあり「高品質ワイン」にかける意欲の強い生産者が多く存在します。その姿勢は2017年に実を結びそれまで広域のラングドック(A.O.P Languedoc)のアペラシオンがエリアカテゴリーのピック・サン・ルー(A.O.P Pic Saint Loup)へと格上げされました。これはピック・サン・ルーが他のラングドックの産地と明確な違いがあるということの証で他とはハッキリと区別されてしかるべきということでもあります。
シャトー・ド・ランシールは1800年代からこの地で炭焼き職人や羊飼い、葡萄栽培などを行ってきました。現在は5代目のレジス・バレンティンが当主としてさらなる高みを目指しています。土地柄らしいクラシックでエリアの特徴を活かしつつもモダンで時代に合ったワインへの取り組みも行っています。
ワイン造りにおいて方向性や新たな試みを行うということは10年、20年の時間を要する事であり今始めた事の結果は10,20年後に現れるということでもあります。レジス曰く「将来への繋ぎ」の作業だとか...
蔵のスタンダードなワインであるエスプリ・ド・ガリーグは上級キュヴェでは使われない比較的若い樹齢の葡萄を原料に使用します。いずれ樹齢が高くなり上級のキュヴェの材料になる葡萄なので現段階ではエキス分や濃さこそありませんがフレッシュで果実味豊かなフルーティーな味わいが楽しめます。
優良な蔵元では所有する畑に植わる葡萄をローテーションで植え替えていきます。植えてから3年はワインを造りません。3年後から15年位の期間の何年間は若木の葡萄は「セカンド・ワイン」とされる別銘柄でリリースされます。これは若木の葡萄を上級キュヴェには使わずに品質を保つためです。
その後樹齢が上がり納得のいく果汁が得られるようになって初めて上級キュヴェに使用されます。いずれは蔵のトップキュヴェになる葡萄なのです。
エスプリ・ド・ガリーグに使用される葡萄は平均で8年。旨味とコクを補うために20%程の割合で高樹齢の葡萄果汁をブレンドします。このためフレッシュでフルーティーな味わいだけではなく一本芯の通ったバックボーンを備えます。
活き活きとしたフレッシュ感、すみれやハーブの風味。瑞々しいイチゴやサクランボの香りもあります。爽やかな酸味とフルーティーな味わいがあり飲むたびにリフレッシュされる印象です。気軽に楽しめるミディアム・ボディーの赤ワインは大人数でのパティーやアペロタイム(夕方の食事前)にピッタリと寄り添ってくれます。南仏名物のタプナードやオリーブなどと共に召し上がると一層楽しめると思います。